きっかけはブラックバス駆除でした ……>))) ><<

 

 手賀沼水生生物研究会は、手賀沼で魚や鳥の調査をしたり、親子自然観察会を開くなど、楽しみながら手賀沼の水辺の生きものの保全・復元にかかわり、少しでも「生きものの豊かな手賀沼」を実現するお手伝いをしたい、と考えている団体です。

 会として発足したのは200711月ですが、きっかけとなったのはその半年前、手賀沼で行なった外来魚ブラックバスの駆除でした。

 手賀沼は利根川の水を引き込む「北千葉導水事業」によって、27年間も続いた「水質汚濁日本ナンバーワン」の地位を2001年に返上しました。つまり、水の透明度は年々高くなっていると考えられるわけですが、たまたま2006年秋に手賀沼の用水路で「親子自然観察会」を開催した代表の鈴木盛智が、大津川にかかるヒドリ橋の上からブラックバスの群れを確認しました。

このとき同時に、モツゴやスジエビなどのいわゆる「雑魚」が、手賀沼に多数いることを知った鈴木は、「水が澄みエサが豊富なら、バスは急激に増えるに違いない」と心配し、NPO柏市民活動センターに相談したのです。これに応え、柏市民活動センターでは、手賀沼沿いの柏市や我孫子市で環境保全活動に取り組んでいるみなさんに声をかけてくれましたが、そのとき集まったみなさんから支持をいただき、07年度のブラックバス駆除活動がスタートしたのです。

 

生きもの豊かな手賀沼に驚嘆!  ……>))) ><<

 

これは人工的な構造物を水中に沈めてバスの産卵をうながす、「伊豆沼式人工産卵床」を使っての駆除活動でした。残念ながら、ブラックバスの産卵は1回しか確認できませんでしたが、週2回の産卵確認に沼に通い詰めた参加者は、一様にこの時期の手賀沼の「命の豊かさ」に驚きました。

バスに限らず、春は水辺に棲む多くの生きものたちの産卵期に当たります。週2回の見回りは大変でしたが、毎回見られる生き物が変わり、多くの生きものの卵や稚魚、幼生、ヒナなどとも出会えます。それは、「あんな汚い水に生きものなんかいるの?」といまだに言われることの多い手賀沼が、生きものをあふれるほど養う、豊饒の湖であることを確認する作業でもありました。

バス駆除活動終了後、活動の中心は調査にうつりました。07年のバス駆除時、湖底の調査が不十分なことに不安を感じた鈴木が、2ヶ月に一度程度の「湖底&生きもの調査」を提案し、これが実行されたためです。すると、この調査でも、大型の二枚貝(ドブガイ類)を多数確認したり、いまだ生体が再発見されていないカラスガイの貝殻を見つけたり、発見と感激がたくさんありました。

こうした活動を通じ、参加者は手賀沼における定期的な生きもの調査と、その結果を広く知らせることの必要性を、強く感じるようになったのです。

 

活動の中心は生きもの調査と親子自然観察会です ……>))) ><<

 

そこで、魚を中心とした生きものの調査や保全に取り組む団体を、手賀沼につくろうという動きが出て、200711月、「手賀沼水生生物研究会」が発足しました。会員の多くは、柏市民活動センターの呼びかけで集まり、2ヶ月間のバス駆除にご参加くださったみなさんです。美しい手賀沼を愛する市民の連合会(通称・美手連)や、手賀沼の環境保全活動に取り組むほかの団体にも、多大な協力をいただくことができました。

できたばかりの会ですが、行いたい活動は4つあります。湖底と生き物調査、自然観察会、外来生物の調査や駆除、学習会です(次項をご参照ください)。

手賀沼の環境と生きものの現状を調べ、調べたことをもとに「望ましい手賀沼の姿」を私たちなりに描き、地域住人のみなさんと共有すること。そして、必要に応じ、いろいろな機関と協力して、「望ましい手賀沼の姿」を実現する試みを、できる範囲で行なっていくこと。ただし、楽しみながら、味わいながら、知ることを喜びながら!

――これが手賀沼水生生物研究会のめざすところであり、そのような会でありたいと考えています。「夢は大きく」という感じですが、多くの皆さまに会の活動を知っていただき、多くのものを共有していただければ、と考えています。

 

生物多様性基本法も成立しました。……>))) ><<

 

折しも、千葉県では2008年3月に「生物多様性ちば県戦略」を策定し、「生物多様性センター」も4月にオープンしました。ここは行政、市民にかかわらず、生きもの情報を集める拠点となり、それは日本の生きもの情報、ひいては世界の生きもの情報の集積につながっていくのだそうです。

また、今年5月末には、「生物多様性基本法」も成立しました。生きものの保全や復元の意味は、今後ますます大きくなってくると考えられます。

そうした保全や復元も、そもそもは「今、そこに生きている生き物」をひとつひとつ知るところからはじまります。その地道で楽しい活動に長くゆっくりと、できれば効果的にかかわっていければ――と、私たちは強く願っています。

手賀沼水生生物研究会の紹介
本文へジャンプ
手賀沼水生生物研究会はこんな集まりです。

トップページへ戻る

    「sunset」
Copyright: Sigetomo Suzuki

イメージ